研究観望会 / 2020年07月13日
開催日:2020年07月13日
【第27回研究観望会受付開始】
7月13日開催の第27回研究観望会の視聴受付を開始いたします。
どなたでも視聴可能です。
下記の「申し込みフォームへ(一般参加の方へ)」よりお申込みください。
お申込み完了後、視聴用URLの記載された申込み完了メールをお送りいたします。
皆様のご参加をお待ちしております。
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<<第27回研究観望会>>
テーマ : 「取締役会のあり方と企業価値への影響」
報告者 : 井坂 直人氏(上智大学)
日時 : 2020年7月13日(月) 18:30~
(講演時間90分+質疑応答30分予定)
概要 :
当観望会では、取締役会の構成とその企業価値への影響に関する研究を理論・実証両面から概観する。世界的なコーポレート・ガバナンス改革の流れに乗って、日本においては2003年に従来の監査役設置会社と比べて執行と監督が明確に分離された指名委員会等設置会社が導入され、2015年にはこれらのシステムの中間に位置する監視委員会設置会社が導入されるとともに、金融庁と東京証券取引所によってコーポレートガバナンス・コードが制定された。これらの改革の結果、東証上場企業において社外取締役を採用している企業の割合は、2006年の42.3%から2018年には97.7%に急増している。こうした取締役会の構成の変化は、企業に対してどのような影響を及ぼすのであろうか。ファイナンスの理論研究では、取締役会の重要な役割である経営陣に対するモニタリング機能とアドバイス機能に着目し、望ましい取締役会のあり方などが議論されてきた。一方、多くの実証研究は、取締役会がこれら二つの機能を通して企業価値に及ぼす影響を分析し、社外取締役などに関する変数の内生性の問題を制御することにより、取締役会の独立性を高めることが企業価値を高めうることを示してきた。しかし、こうした効果はすべての企業に当てはまるわけではなく、最近の研究ではより詳細なデータを用いることにより、取締役の属性やスキルに関する専門性/多様性と企業価値との関係なども分析対象とされている。当観望会では、これらの取締役会に関する理論・実証研究の研究成果を整理した上で、日本企業に対するインプリケーションを考察していく。
終了いたしました。